でき得る限り多量の蓄財や、また名誉や栄誉のことのみを念じて、かえって、智見や真理やまた自分の霊魂を出来得るかぎり善くすることなどについては、少しも気にもかけず、心を用いもせぬことを、君は恥辱とは思わないのか。
僕は、今が始めてではなく常々も、熟考の結果最善 と思われるような主義以外には内心のどんな声にも従わないことにしているのだから。
一番大切なことは単に生きることそのことではなくて、善く生きることであるというわれわれの主張には今でも変りがないかどうかを。
また善く生きることと美しく生きることと正しく生きることとは同じだということ、これにも変わりはないか、それともあるのか。