代表的日本人

一八六八年の日本の維新革命は、永遠に価値ある革命すべてと 同じように、正義と神の必然のはからいに出発しています。貪欲に対しては、かたくなに門を閉ざしていた国が、正義と公正とに対しては、自由にみずからを開いたのであります。 深い魂の奥底からうながす声にもとづき、傑出した献身者が、その門を世界に開いたのであります。

 

 文明とは正義のひろく行われることである、豪壮な邸宅、衣服の華美、外観の壮麗ではない。

 

「機会には二種ある。求めずに訪れる機会と我々の作る機会とである。世間でふつうにいう機会は前者である。しかし真の機会は、時勢に応じ理にかなって我々の行動するときに訪れるものである。大事なときには、機会は我々が作り出さなければならない」

 

「どんなに方法や制度のことを論じようとも、それを動かす人がいなければ駄目である。まず人物、次が手段のはたらきである。 人物こそ第一の宝であり、我々はみな人物になるよう心がけなくてはならない」

 

まさに一人のサムライの子として、私にふさわしい精神は自尊と独立であり、狡猾な駆け引き、表裏のある不誠実は憎悪すべきものであります。 -内村鑑三