【No,83】生産性

友人がおすすめしていたので購入。「生産性」

マッキンゼー入社当初は、海外メンバーの圧倒的な生産性の高さになんども驚かされました。

それは単に「頭がよい」「仕事が速い」という話ではありません。

やるべきことの優先順位を明確にし、優先順位の低いことは大胆に割り切ってし舞う判断の潔さや、
常に結論を先に表明し、無駄な説明時間や誤解が生じる余地を削ぎ落としてしまう直裁なコミュニケーションスタイルなど、
その働き方にはあらゆる場面において、少しでも生産性を高めようとする強い意志が感じられたのです。

生産性とは、得られる成果/投入する資源

生産性を上げる方法は2つ。

  1. 「得られる成果」を大きくする。
  2. 「投入する資源」を減らす。

成長とは「生産性が上がる」こと

成長したい、成長できる環境で働きたい。

就活の場では、そんなことを言っていた。

では「成長」って具体的に何?

そもそも「成長する」とは「生産性が上がる」ということに他なりません。

  1. 今まで何時間かかってもできなかったことが、できるようになった
  2. 今まで何時間もかかっていたことが、一時間でできるようになった
  3. 今まで一時間かかって達成していた成果よりはるかに高い成果を、同じ一時間で達成できるようになった
  4. 2や3で手に入った時間が、別の「今までは何時間かけてもできなかったこと」のために使われ、1に戻る

成長とは1→2→3→4→1→…
の繰り返し。

成長とは、生産性を上げること。

成長するとは、新たな知識や技術を習得することでも、英語がうまくなることでもありません。

それらを駆使して仕事の生産性を上げることができたかどうか。
それがすべてなのです。

 採用における生産性

量を追う発想が生産性を下げる

今年の採用目標数は10人。

「100人の応募があれば、採用できる学生が1人は含まれている。
10人採用するために1000人の応募者を集めよう。」

ではなく、

「100人の応募のがあれば採用できる学生が5人含まれるような、選考過程を設計しよう。そして、200人を選考して10人を採用する。」

これが生産性を上げるということ。

採用支援企業が発表する人気企業ランキングは、できるだけ手広く説明会を開き、さまざまな就活イベントに出展してほうが(学生の中で社名の知名度が上がるため)ランキングが上がる仕組みになっています。

SPIを学生に受験させるにも、企業はリクナビを運営する「株式会社リクルートキャリア」に学生1人当たり数千円を払っている。

面接では、優秀な社員に出席してもらうが、その時間にコストがかかる。

このように、選考に応募する学生の母数ばかりを追っていては、採用コストがバカにならない。

なので、志望度が高くない学生にとっては面倒くさいと感じる課題などを設定する企業がある。

 

マッキンゼー流 資料の作り方

ここで最も重要なことは「仕事に取りかかる前にアウトプットイメージをもつ」ということです。

ブランク資料を作る

 情報収集前に具体的なアウトプットイメージをもつために作られるのが、ブランク資料です。

コンサルティングファームではブランク資料を作らずに情報収集を始めることは不可能とされています。

通常、上司や顧客から資料作成を依頼されたスタッフは、まずブランク資料を作り、それを上司や顧客に見せてアウトプットイメージを共有してから情報収集や分析にとりかかります。

できあがったブランク資料は上司や顧客と共有し、「この資料のブランク部分に具体的な数字や情報が入れば、我が社は意思決定ができますよね?」と確認します。

どの時点でも、最終的に作ろうとしている資料のアウトプットイメージ=ブランク資料が手元にある=常に手元に最新の設計図をもって仕事を進める
ーこれが資料作成の基本なのです。

最初にアウトプットイメージ(ブランク資料)を作ってから情報収集や分析を始めると、情報収集、分析、そして意思決定の生産性を、何倍にも高めることができるのです。

ブランク資料、もっとガチガチにつくろう。

 

メモ

思考というのは制限が設けられるとそれをバネにして「今いるところとは異なる次元」に入っていくことができます。

建築の設計では、土地や建ぺい率など、各種条件を制限された方が、新しい発想に繋がる。

本当の意味で仕事ができる人というのは、少ないインプットで高い成果の出せる生産性の高い仕事のやり方を考案し、その仕事が他の人にも可能になるよう言語化し、移植できる人です。

そして自分自身は、どんどん違う仕事にチャレンジしていく人のことです。

大半の会議の達成目標は次の5つのどれかです。

  1. 決断すること
  2. 洗い出しすること
  3. 情報共有すること
  4. 合意すること=説得すること=納得してもらうこと
  5. 段取りや役割分担など、ネクストステップを決めること

組織が人を評価する目的、つまり人事制度の目的は、昇格者を決めたり、ボーナスの額を決めたりすることだけではありません。

制度評価の最も重要な目的は、個々人が今後どの分野に注力して能力を開発すべきか、それぞれの人に進むべき道を明示し、「次の評価の時期までに、あなたがこれをできるようになると期待している」と伝えることです。

タイマーを使わずに生産性を上げようとするのは、体重計に乗らずにダイエットをするようなもので、効果が測定できなければ手法の正しさも確認できません。

時間価値が極めて重要な分野で仕事をしているのだということを理解させるためにも、自分は何にどれだけの時間をかけているのか、きちんと自覚させることが必要なのです。

タイマー買おう。421円。安い。

いつもiPhoneのタイマー機能を使っているが、集中したいときはできるだけiPhoneに触りたくないので。