アフリカ-資本主義のフロンティア
2016年9冊目。
タンザニアで出会った雄大さんにおすすめされて読んだ本。
「アフリカ―資本主義最後のフロンティア」
NHKスペシャルの取材班が、変わりゆくアフリカを取材するべくアフリカを訪れる話。
インターネットが世界を平等にする
世界に張り巡らされたネットワークから得られる情報を武器にすることができれば、弱者も強者と対抗する力を持つことができるようになる。
ボツワナでダイヤモンドを生産する企業が、インターネットでダイヤモンドの埋蔵量や価値を正しく認識することによって、主導権を持って交渉を行うことができるようになった。
グローバリゼーションは、これまで先進国がアフリカから資源などの富を収奪するためのものだった。しかし、知恵を使って新たな人材・情報・マネーを活かせば、グローバリゼーションを順風に変え、自立への追い風に変えることができる。
まじでインターネットはすげえな。
世界中の人がインターネットにアクセスすることができ、かつ使いこなすことができれば、インターネットは世界を平等にする。
発展は幸福か?
10年後、このマサイ族の村と人々の暮らしはどう変わっているのだろうか?
その変化はマサイ族にとって幸せなことなのだろうか?
マサイ族の間に携帯電話が普及しているという話。
牛を売ったお金で携帯電話を手に入れ、村を離れて行くマサイ族の男たち。そして都会で稼いだお金を携帯電話を使い、村に残る子供や妻に携帯電話を使い仕送りを送金する。
「援助」は、その地で完結した暮らしを営む人にとって、本当に必要なのだろうか?
と前々から思っていたが、このマサイ族の例も同じ。
マサイ族が、今まで送ってきた伝統的な生活スタイルを変え、現代の生活スタイルへとシフトしていっている。その変化が彼らにとって良いことなのか、悪いことなのか。
中国のアフリカ進出のパワーがすさまじい
中国はアフリカの豊富な資源と人口、これからの発展に目をつけ、莫大な資金を投入し、通信会社、鉱山開発などをおこなっている。
欧米諸国ではなく日本でもなく、なぜ中国なのか?
それは国としてアフリカ進出を掲げているため。国が莫大な資金をアフリカ開発に投入しているのだ。
自分は実際にアフリカを2ヶ月旅した。
中央アフリカ(エチオピア、ケニア、タンザニア、)は想像していた通りの「アフリカ」だった。が、どんなに貧しそうな地域でも、多くの人が携帯電話を持っていたのが印象的。
ジンバブエは貧富の差が激しく、ビクトリアフォールズの街に暮らすのは富裕層ばかり。スーパーの横に座り込んでご飯を食べていると、蔑むような目で見られた。
南アフリカに至ってはもうヨーロッパで、立ちションすら憚られた。
アフリカはこれからも発展していくだろう。
いずれ日本のように整備された国になるのだろうか?
世界の国すべてが「発展しきった」状態にまでなるのだろうか?
アフリカの姿が気になる人は、ぜひアフリカを実際に訪れてみてください^^